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強制執行の催告に失敗しました・・・

2020.10.15

前回のコラムでお伝えしていた、強制執行の話に進展がありました。

前回のコラムはこちら⇒ https://www.superfp.com/blog/?p=7440

手続きとして、先週、「強制執行の催告」が実施され、執行官が現地を訪問しました。

この催告というのは、「いついつ、強制執行を実行しますからね~。」と居住者に伝えるものと聞いていました。

なので、報告を待っていたのですが、その催告の時間になって、「谷本さん、現地に鍵の備え付けがないのですが、これだと催告ができないじゃないですか!」という連絡が入ってきました。

「ええーっ、今日は催告だけと聞いていたのですが、カギが必要なんですか?」と答えると、「居住者に会えればそれでいいですけど、会えなければ、カギを使って居室に入って、そこで書面で催告を実施するんです!」とのことでした。

知らないって、怖いですね。

確かに夜逃げなどされていたら、そもそも居住者はいないですものね。

失敗しました。

しかしそのあと、再度、現場から連絡があり、「谷本さん、無事に居住者に会えました。でも、その居住者、あっけらかんと、

『ああ、今引っ越しの準備をしてて、来週、引っ越し業者を使って普通に転居します。強制執行なんてしてもらわなくても、ちゃんと引っ越しますので。そんな怖い顔されると、困っちゃう~。』

と話していました。ついては、催告の次の手順である「断行」は、退去が無事に完了すれば差し止めますので、通常の退去立会を実施してくれますか?」とのこと。

う~む、そんな話を聞いたら、その居住者さん、他の物件でも滞納を繰り返していて、このような法的手続きにも慣れた百戦錬磨な人に思えます。

このような方でも入居審査をすり抜けて入居ができる賃貸業界って、ホント怖いですね。

しかし、普通に退去してくれるのだったら、それに越したことはありません。

というのも心配していたのは、強制執行が実施され、居住者が泣き叫ぶ中、荷物などが無理矢理、撤去される・・・みたいな感じになってしまうと、近隣の迷惑になったりして、風評被害を受けたら嫌だなと思っていたのです。

他の居室の方も心配させてしまいますしね。

でも、今回のケースで強制執行の仕組みについてかなり理解できました。

また、経営体力がついたなと、いい経験です。

進捗がありましたら、また本コラムでご紹介いたします!

まとめ:
強制執行など、賃貸経営で遭遇しそうな法的処置について、最低限理解しておく!

今回は、強制執行に関する失敗談についてお話ししました。

何かの参考にしていただければ幸いです。