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大家から見放されてしまった物件・・・

2017.02.16

J-REC(日本不動産コミュニティー)のご縁で、地方から上京される方のお部屋探しのお手伝いをしてきました。

「土地勘のない地域での部屋探しは怖い・・・」ということでご依頼いただき、それからご兄弟やご友人までご紹介いただいたので、改めて数えると、もう4度目のお部屋探しです。

一日でお部屋を決めないといけないので、事前にいくつも物件をピックアップしておき、集中的に見学して回ります。

しかし、管理物件でもなく、また、所有物件でもない物件をご案内するのは、毎回毎回、衝撃を受けることが多いです。

例えば、営業マンの立場で、もうこの物件に次に来ることはないな、と思ってしまう物件。

内見方法を確認すると、

不動産会社:
「カギはポストの中にあります。」

私:
「ポストの中に、カギが直置きであるのですか?」

不動産会社:
「そこまでは分かりません。現地で分からなければまた電話してください。」

とのこと。

もうこの時点で「ん?」と感じます。

そして、現地でポストを開けてみると、案の定、チラシの山

ところが、チラシを全部とっても肝心のカギはどこにもありません

さっそく不動産会社に電話すると、「それでは、部屋の前にいってキーボックスがあるかどうか確認してください。」と言われ、部屋の前に移動すると、確かにキーボックスがドアノブと格子のところに2つ設置されていました。

また電話してみると、今度は、「リフォーム会社が設置しているキーボックスっぽいです。解除番号を調べるので少し時間をいただきます。」と言われ、待たされること約30分

それでようやく中に入れたのですが、玄関ドアを開けてみると、これまた案の定、リフォームはおろか、クリーニングすらされておらず、荒れ放題になっています。

「募集図面にある『クリーニング済、即入居可』って何やねん~。」と思ってしまいました。

また別の物件では、居室に入るなり正面のクローゼットが全開で、コンクリートブロックがどでーんと置いてあり、見学者さんと「なんじゃこれ?」と首を傾げてしまいました。

その様子がこちらなのですが、インパクト、ありすぎです。




よくよくお部屋を確認してみると、洗濯の排水口がフロア面より20センチほど高くなっていました。

つまり、このブロックは洗濯機の下に置いて排水を促すためのものだったのです。

お部屋の構造上仕方ないのかもしれませんが、一言説明でもあればいいのになと思います。

このような物件にいつも共通しているのが、大家さん自身、「空室に対しての関心を失ってしまっている」ことです。

もちろん、不動産会社の職務怠慢と言ってしまえばそれまでです。

不動産会社がしっかりしていれば、客付会社の営業マンや見学者が現場でびっくりしてしまうようなことは通常は起こりません。

しかし私は、原因は大家さんにあると考えてしまいます。

大家さん自身、空室に興味を持っていないか、または「空室という現実から目をそむけてしまっている・・・」ので、現場が荒れてしまうのだと思います。

大家さんが物件を見放していなければ、不動産会社に業務改善を伝えることができますものね。

毎回、このような現場を経験するたび、反面教師にするようにしています。

特に空室を抱え、また、長期化しているのであれば、現場の確認からスタートされることをオススメします。

まとめ:
空室という現実から目をそらしてはいけません!

今回は、物件案内時に遭遇した悪い事例についてお話ししました。

何かの参考にしていただけましたら幸いです。