PAGE TOP

時間をかけて、不動産の価値をあげること

2022.02.10

一年ほど前から取り組んでいる、「但し書き道路」を「位置指定道路」にするプロジェクトがいよいよ佳境を迎えています。

土地に建物を建築するためには、その土地が建築基準法上の道路に2メートル以上接道していることが必要です。

これを接道義務というのですが、残念ながら、私が取得した土地(古家)はこの接道義務を満たしていません。

そのため格安で取得できたわけですが、このままだと資産価値が非常に低く、銀行評価もでません。

ただ、全く再建築できない土地かというとそうでもなく、43条但し書き道路という道に接しているため、条件を整えれば再建築できるようになります。

43条但し書き道路というのは、建築基準法上の道路ではないのですが、救済措置的に接道として認められる道路のことです。

実は、要件を満たせばこの評価の低い43条但し書き道路を建築基準法上の道路にランクアップさせることができます。

具体的には「位置指定道路」にすることなのですが、この手続きを一年ほど時間をかけて取り組んでいるというわけです。

もちろん、この但し書き道路のままでも建築確認をとることは可能です。

でもどうせ新築するなら、融資額も大きくなる可能性があるので、この位置指定をどうしてもとりたいと思っています。

しかし、取り組んでみて実感したのですが、途方もないほど時間と労力がかかります。

この道路(私道)には複数の所有者がいるのですが、この方々の実印での捺印と印鑑証明書を取得するだけで、簡単に半年ほどの時間が吹き飛びました。

所有者がそこに住んでおらずに、遠方に転居してしまっていたり、また、実印での捺印が必要になる理由などをなかなか理解してもらえなかったりと、とにかく一件一件、丁寧に対応していくことが求められます。

ようやく捺印と印鑑証明の取得が終わって役所に提出したら、後だしじゃんけんで、あれもこれも取得してくるように役所から追加で指示を出され、さらに時間を浪費しました。

役所って、上から目線でひどいもので、「そんなの最初から言ってくださいよ、後からまた印鑑が必要って言われても、捺印してもらえない可能性もありますよ!」などと食ってかかったのですが、「そうですか、だったら手続き進みませんので、取得できたらまた来てください。」という感じで、まるで相手にしてもらえません。

そんな感じで指示されるものをコツコツ集めていくしか術がありませんでした。

でも時間をかけた甲斐あって、書類などは95%ほど整ってきました。

あともう少しです。

不動産って、もちろん買ってすぐに収益化ができればそれに越したことはありません。

でもじっくり長期戦で取り組むことで、大きな利益が得られる不動産が存在するのも事実です。

手間はかかりますが、じっくり収益化していきたいと思います。

まとめ:
手順を踏めば、低評価の不動産の評価を高めることも可能なケースがある。

今回は不動産の評価を上げるために取り組んでいる一例について、お伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。