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家賃を値下げして、入居継続が決定

2020.08.20

前回のコラムでお伝えしていた、ルームシェア解消に伴う退去がなくなりました。

■前回のコラムはこちら⇒ https://www.superfp.com/blog/?p=7238

入居者の留学生に1万円の家賃値下げをこちらから提案してみたところ、「それはもの凄くありがたいです。このお部屋、気に入っていて、できることなら住み続けたいと思っていたので、大家さんからそんな提案をいただけるとは思っていませんでした。入居を決めたときの不動産会社に先に相談したら、家賃の値下げなんて無理だから、もっと安い部屋を探しましょうって言われてたんです。」とのこと。

客付け会社さんに先に相談してしまっていたらしいです。

仲介専門でやっている不動産会社は、部屋の移動などで手数料を稼いでなんぼの世界なので、当然、引っ越しを勧めますものね。

この入居者さんは留学生で、あと1年だけお住まいになります。

家賃が1万円下がってしまうので、年間12万円の損失。

もともと家賃5万円のお部屋なのですが、退去があれば、

  • 空室期間 2ヶ月→10万円(フリーレントなど含む)
  • 現状回復 10万円
  • 広告料 5万円

ぐらいかかるので、25万円程の機会損失が発生します。

くどいですが、ここでの機会損失とは、退去や家賃値下げがなかったら得られたはずの家賃売上のことをいいます。

真夏の入居募集は相当苦戦することがわかっているので、下手したら空室期間がもっと延びる可能性も高いため、今回の機会損失は30万円を超えていたかもしれません。

そう考えて、家賃値下げでの入居継続を持ち掛けてみたのですが、結果としてこの作戦が入居者さんにも喜んでもらえたので、万々歳です。

もちろん、もし売却などを控えているのだとしたら、利回りが下がる→売却価格が下がるとなるのでオススメできる方法ではないですが、今回のように、先の退去がある程度見えている場合は、期間限定の家賃値下げもアリな方法ではないかと思いました。

また、その場合、説明の仕方や契約書の記載内容の理由づけはいろいろ考える必要はありますが、例えば、次の契約期間満了まで・・・とか、収入が安定するまで・・・のような、ある程度の柔軟性を持たせた対応が考えられますね。

もちろん、このようなイレギュラーな対応は、管理を委託している場合、不動産会社は特に嫌いますので、それ相応のコミュニケーションが必要です。

また大家さん側も、そんな期間限定の家賃値下げなど、入居者側が約束を守ってくれない可能性がある、というリスクも覚悟しておく必要があります。

もっとも、そんなことならとっとと退去させて、新たに入居者を募集した方がスッキリするし、ややこしくないと考えるのも一つの選択肢です。

今回のケースは、単に今の私の状況の場合は、しっくりきたというだけの話です。

このように、賃貸経営では何が正解で、何がダメということはなかなかいえませんので、一つの参考事例として捉えていただければ幸いです。

これで一つの退去がクリアできたと思っていた矢先、今度は申込みが入っていた別の物件で、キャンセルの連絡がきました。

お盆休み前にどさくさに紛れて、たまたま2件同時に申込みが入っていたのですが、契約するとなっていた方の申込みが、単なるキープによる申込みだったことが発覚。

「別の物件に決めたんで、キャンセルしますね。」だとか。

こっちは、あなたと契約すると決めたから他の申込みをわざわざ断ってるんですよ、と言いたいところですが、そんなことを言ってもどうにもならないので、ぐっと気持ちを抑えます。

本当に腹立たしい。

とはいえ、これが賃貸経営だと思いつつ、だからこそ一件の退去が防げたことに大きな意味があったなと、自分を励ましながら空室対策、入居募集を頑張っていきます~。

まとめ:
入居者とのコミュニケーションで、退去が防げることもある!

今回も前回に続き、退去と家賃設定について考えてみました。

何かの参考にしていただければ幸いです。