本当の声を反映すると長期入居になる!?
2021.08.12
私が運営する「楽器可」としている物件に、先日、エンドユーザーを案内しました。
楽器可といっても、
- 本格的な防音設備などはない。
- 演奏は、近隣や他のお部屋の入居者に迷惑をかけない範囲にする。
- 楽器を使う時間も早朝や深夜はNGで、常識的な時間帯に限る。
というもので、消音装置が使えたり、音のあまりでない楽器を想定しての募集条件です。
ところが、今回、問合せがあったのは、プロの管楽器の演奏者でした。
過去に、トランペットを演奏する方を案内した際、楽器をお持ちだったので、試しに一瞬だけ演奏してもらったことがあります。
その時はあまりの爆音で、楽器の中でも管楽器というのは、一般住宅で受け入れるのは非常に厳しいものと実感した経験がありました。
ですので、今回も管楽器、さらにはプロの演奏者と聞いて、ありのままこの物件では受け入れるのがお互いに難しいと思うとお伝えしました。
ただ、お部屋自体は非常に気に入ってもらえた模様で、「例えば、今流行りの防音ブースを設置したらどうでしょうか。費用は、長期入居してくれるのなら、全額出しますので。」と提案してみました。
広さにもよりますが、長い目で見たときに、防音ブースがあれば物件のウリにもなるのかなと考えたのです。
場合によっては、管楽器も可みたいなうたい方もできるようになれば、最強の物件にもなるのかなという思惑もありました。
しかし、期待は見事に裏切られます。
「ダメダメ、防音ブースなんて、絶対に無理です。我々プロは、微妙な音の感覚を大切にします。狭い防音ブースの中で演奏すると、感覚がおかしくなってしまい、練習にならないです。」と全くのお断りでした。
後から考えると、ブースではなく部屋ごと防音室にするような程度でないと、プロ仕様にはならないのだなと思いました。
一方、アマチュア・趣味としての楽器可としてうたう分には、防音ブースは使えるのかもと考えています。
もう少し市場調査が必要ですが、この提案でよければ、試験的に住んでみてもらい、感想をヒアリングしていくと確実かもしれません。
でも、今回のプロ演奏者の生の声を聞けて助かりました。
製品だけをみて、防音ブースを導入していたら、失敗していたかもしれませんものね。
次に機会があった際、趣味で楽器を考えている人に対しての伝え方にも厚みが出せます。
「プロに言わせれば音の感覚がズレるのでダメかもしれませんが、そこまでの精度を求めないなら・・・。」みたいな提案もできるのかなと考えました。
もっとも、これも楽器を趣味にされている方からすればNGなのかもしれませんが、もう一段階、ヒアリングも必要でしょうね。
空室対策の一つとして、防音ブースや防音室について、もう少し調べてみたいと思います!
まとめ:
多様なお部屋選びに対応するため、大家側も研究するのがやっぱり大切。
今回は、プロの演奏家を案内した際の失敗談についてお伝えしました。
何かの参考にしていただければ幸いです。
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