複数の金融機関との関係作り
ここ数回、本コラムでお話ししている、地銀の「飛び込み営業マン」ですが、見事に稟議を通し、融資してくれることになりました。
前回のコラムはこちら⇒ https://www.superfp.com/blog/?p=9997
今回、融資してくれることになったのは数百万円の運転資金ですが、逆提案していた、責任共有型の保証協会付き融資です。
保証協会が100%保証するから銀行側はリスクなし、という融資ではなく、銀行も一部リスクを取り、保証協会も一部リスクを取る、という形態の融資です。
なぜこんな提案をしたかというと、ゆくゆくは保証協会を利用しない、プロパー融資をその地銀からも獲得したいからでした。
プロパー融資であれば、保証料はもちろんかかりませんし、本当の意味でその銀行から融資先として認められたとも考えることができます(もちろん、財務体質が健全であることは前提ですが)。
今回の地銀の「一部責任の共有」というのは、そのための布石と考えています。
よく、「なぜメインバンクだけでなく、その他の金融機関も開拓しなければならないのか?」「メインバンクなど作らない方がいいのか?」といった質問をいただくことがあります。
まず、メインバンクを作ることは重要です。
ある程度メインとなる銀行と関係を作ることで、金利優遇が得られたり、審査スピードが早まったりします。
なので、メインバンクにはある程度資金を集中させることも必要です。
ただ、何か案件を持ち込んで、そのメインバンクが首を横に振ったらもうそれでおしまい、というのではあまりにも悲しすぎます。
同じ案件でも取り上げてくれる銀行はあったりしますので、メインバンクの他にも、最低限の相談ができる金融機関は作っておくべきと考えています。
また、メインバンク以外の銀行が実はいろいろ相談に乗ってくれやすくて、案件を持ち込むうちに、メインバンクに成りあがってしまう、というような可能性もあります。
当然、銀行側も競争原理が働いて、例えば、金利を競ってくれる可能性もあります。
それだけではなく、A銀行が融資する人・会社であるなら、自分たちも融資できそうな人・会社に違いないと判断してくれる可能性もあります。
だからこそ、時間も労力もかかるのですが、私はできるだけ金融機関の開拓をするようにしています。
今回は飛び込み営業からでしたが、営業マンの頑張りで、お互いに新規開拓ができたというワケです。
後日、金利や返済条件が提示されますが、実はこれにはあまり期待していません。
もちろん金利などは安いに超したことはありませんが、多少高くても、そこは関係作りのための経費と割り切っています。
とはいえ、どんな条件を提示してもらえるか、楽しみです。
まとめ:
メインバンクを作ると同時に複数の金融機関も開拓していこう。
今回は、金融機関との関係の作り方についてお伝えしました。
何かの参考にしていただければ幸いです。
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