リスクの丸投げ提案を断って、お前もリスクをとってみろと逆提案
前回のコラムでお伝えした地銀の営業マンが頑張ってくれています。
前回のコラムはこちら⇒ https://www.superfp.com/blog/?p=9984
途中経過をちょこちょこ電話で熱心に報告してくれるのです。
何とか取引をスタートさせようと、私が渡した決算書などの資料を使って、上席の審査役や支店長に稟議をあげようとしてくれている様子がありありと伝わってきます。
でも、どうしても銀行にとって都合の良いように進めていきがちで、今回はっきり断ったのが、「はじめての取引なので、保証協会付きでお願いできますか?」という提案。
保証協会というのは、各都道府県にある、要は連帯保証人の代わりになってくれる存在のことです。
保証料がかかってしまうのですが、その代わりに、配偶者を連帯保証人に差し出したりする必要がなくなります。
また、築年数が法定耐用年数をかなり超過した物件でも、保証協会がOKを出せば銀行が融資をしてくれる、という隠れたメリットもあります。
ですので、駆け出しの不動産投資家さんにオススメすることが多いのがこの保証協会です。
また、特に攻略したい金融機関があって、取引を力づくで作ってしまいたいときにも有効なドアノックツールになると考えています。
そんな便利な保証協会付き融資なのですが、そもそも今回の話というのは、飛び込み営業からであり、また、いろいろ最善を尽くした上での最後の手段としての提案のようには思えませんでした。
何だか手っ取り早く、何の労力もリスクもとらずに営業成績をあげてやろうというような魂胆が見え見えな気がしたのですね。
でも、そのまま足蹴にしてしまうのも気の毒に思ったので、一つ、「御行でも一定のリスクをとる、責任共有型での保証協会利用なら考えます。」ということを伝えました。
実は、保証協会の利用の仕方には、銀行が一切リスクをとらず、何かあった時のリスクを保証協会が全部背負う「責任非共有」というタイプと、保証協会だけでなく、銀行も一定のリスクを背負う「責任共有」という2つの方法があります。
当然、保証協会だけでなく、銀行もリスクを負う責任共有型の方が保証協会の保証料も安くなります。
でも、何も保証料を安くすることだけが目的で責任共有型を持ちかけたわけではありません。
この2つの方法のどちらが銀行との信頼関係を強くするかというと、やはり「責任共有型」になります。
責任非共有型であれば、言ってしまうと、「保証協会がOKだったら、何でも融資してもいい。」というような雰囲気があります。
さすがにこれは言い過ぎかもしれませんが、銀行が一切リスクをとらないとなると、銀行の審査自体もゆるくなってしまいますよね。
そのような形で融資を獲得できたとしても、その銀行にとって、本当のお客様とはみなされていない気がするのです。
しかし、責任共有型で、一部でも銀行がリスクをとってくれるのであれば、審査は責任非共有型よりも一段階厳しくなるかもしれませんが、 本当の意味でその金融機関と取引関係を結べたことになるのではないかと考えています。
もっとも、どうしてもその銀行からこのタイミングでお金を借りなければならないというのがあれば、また話は別なのですが、私のこのタイミングでは、少し強気でもいいと思った次第です。
さてさてどうなるか。
また次回進捗をお伝えしたいと思います。
まとめ:
銀行とのパイプ作りに便利な保証協会付き融資。
状況やタイミングを見て有効活用しよう。
今回も前回に続き、飛び込み営業から始まった融資案件の進捗状況についてお伝えしました。
何かの参考にしていただければ幸いです。
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