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今までより「ほんの少しだけ」冒険してみる

2021.06.10

先日、入居希望者さんを空室にご案内し、そのまま即決、入居申込みをいただきました。

今回ご案内したのは私自身が所有するシェア物件です。

シェア物件は、管理を委託すると管理手数料が20~30%というのが相場です。

しかし、この管理料だと到底経営がペイしません(私の力量では・・・)。

そのため昔から自主管理をしていて、空室がでた場合は、自分で入居募集から案内、契約まで完結させています。

面倒といえば面倒なのですが、全部自分でやっていると部屋探しのニーズなども把握できるので、一般物件の入居募集にもかなり役立ちます。

「どこからのお引越しですか?」といったこともヒアリングしているのですが、「近くのワンルームアパートからです。」という答えが非常に多いです。

同じぐらいの家賃設定だと、シェア物件の方が広いキッチンやお風呂を使えるので、狭いワンルームよりはシェア物件を選ぶ、という方がかなり多いです。

そのため、私は、

  • 単身者をターゲットにする⇒シェア物件

  • 二人以上の入居をターゲットにする⇒1LDK(2DK)以上、できれば戸建・テラスハウス物件

を投資対象にしていて、専有面積が小さい物件には手を出さないようにしています。

市場で明らかに供給過多なワンルームは、よほど立地が良くない限り、入居募集が大変だと考えているためです。

「だったらシェア物件だと入居募集は楽なの?」と言われると、シェア物件はシェア物件で競争があるのですが、ワンルーム市場と比べると、まだ差別化や工夫のできる要素が強く、また、競争もまだ緩いように個人的には感じています。

さて、そんなシェア物件に入居を決めてくれた女性Aさんですが、職業を聞くと、「夜系のお店です。」としか答えてくれません。

「ああ、飲食店ですね、今コロナで大変ですよね。収入がかなり減ったんじゃないですか。」などと案内をしながら話していたのですが、申込み後、「実は水商売です。本当のことを話すとなかなかお部屋を借りれなくて・・・。」と本当のことを話してくれました。

私はその場でAさんに、

  • 職業で差別はしないこと。

  • 大切なのは、生活マナーや家賃支払いなどの約束を守れるかどうかであること。

  • 水商売の方にも、当たり前のことながら住む場所が必要であること。

を伝え、入居をOKにしました。

Aさんは意外そうな顔をされていましたが、私はこれまでもいろいろな入居者さんを受け入れてきました。

水商売の方はもちろん、超高齢者や宿なしの若者、日本に来たばかりの外国人や精神疾患を抱えた方、ペットの多頭飼い希望者など、本当に様々です。

こういった、一般的な不動産会社の審査だとはねられてしまいそうな方々の受け入れにはもちろんリスクがあります。

保証会社の審査にすら通らない方々が多いので、当然です。

実際に入居後、家賃滞納や生活トラブルに見舞われたことも一度や二度ではありません。

それでも、経営している物件が即座に入居が決まるような強い物件でもない限り、ある程度のリスクはとっていかないと満室経営はできないものと思っています。

何のリスクもとらずに空室をたくさん抱えて、機会損失を垂れ流してしまうことほど怖いことはないと。

もちろん、リスクの許容度は経営方針によって、また資産背景によって全く異なるのは当然です。

でも、もし、

  • 全く空室が決まらない・・・

  • 空室が2つ3つと重なってきてしまった・・・

というのであれば、今までよりも少しだけリスクを受け入れてみるというのもアリではないかと考えます。

今回案内したAさんは、契約金も早々に入金してくれました。

「こんな自分の入居を認めてくれてありがとうございます。」と感謝までされたのですが、このまま入居後も何もトラブルなく生活していただければいいなと思っています。(^^

まとめ:
空室が決まらない場合、募集方法だけではなく、自分のリスク許容度を変えてみるのも一つの方法です。

今回は、水商売の方の入居受け入れの経験談をお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。