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「えらいほんまスンマセンなぁ~」の精神

2016.02.25

何度かこのコラムでもお話しした、例の近所のクレーマーさんから、再度攻撃されました。

昔の境界ラインというのはクレームが発生しやすい要素をたくさん含んでいるのですが、今回のクレームも、その境界に関するものです。

よくある話ですが、隣地との境界ブロックとフェンスが「共有」になっています。正確には、境界が「ブロックの中心」にあります。

もともと、そのブロックやフェンスは数十年前に作られたものなので、もうボロボロ。実際にフェンスなどは、ところどころサビなどで針金が切れて破れている状況でした。

一方で、近所には小学校低学年の男の子たちが何人もいて、うちの息子も混ざって毎日はしゃぎまわって遊んでいます。

それこそ、サッカーなどのボール遊びはもちろん、鬼ごっこやキックボード、ブレイブボードなどで、道路だけでなく、お互いの敷地内も遊び場として使って毎日駆け回っているのです。

それぞれの親も、近所に育ち盛りの男の子の友達が遊んでくれるということで、ほほえましく思っている状況でしたが、このクレーマーさんにとっては、それがおもしろくありません。

そんな時に今回のクレームが発生しました。

例のフェンスの針金が、ある日、何本かウチの敷地に落ちていました。

さっそく呼び出しがかかり、言い分を聞いてみると、

「近所の子供たちが、ウチのフェンスを壊したよ。もちろん、あんたとこの子供も入ってたよね。どうしてくれる?」

おそらく、子供たちが遊んでいる最中にボールがぶつかったりして、その衝撃で、針金が折れてしまったのでしょう。

もともと壊れているフェンスなのですが、クレームをつける格好のチャンス、と映ったのです。

ご近所のお母さん連中もその様子を見守っていましたが、言われた瞬間、猛烈に腹が立ってしまい、戦闘態勢で、「ウチが何とかします。ウチの敷地内のことなので・・・。」
とけんか腰になってしまいました。

その日のうちに応急処置はしたのですが、その夜、奥さん、正確には、周りの奥様達にたしなめられてしまいました。

様子を見ていた近所の奥様達が、アドバイスしてくれたのですね。

「確かに、言いがかりで聞いててつらかったけど、それでも子供たちがものを壊してしまったことは事実だから、その点は、まずは受け入れて謝らなければならないよ。見てると、旦那さん、始めからクレーマーさんにかぶせるように反論してるみたいだったから、それはよくないと思ったよ。」

ひさびさにガツーンときましたね。

義父がアパート経営をしていますが、ときどき言われるのです。

「シンちゃん、賃貸経営で長く生き残ろうと思ったら、クレームをつけられたときに、例え自分が悪くなくて相手が100%悪かったとしても、まずは『えろうスンマセンな~。勘弁してな。』って言うとかなアカン。偉ぶったり上から目線になったら賃貸経営は失敗する。常に下からや・・・。

それに、どんなことがあっても、ニコニコしとかなアカン。しかめっ面してうまくいってる大家さんなんか一人も見たことないわ。」


もちろん、賛否両論あると思いますが、私、これ、真理と思っています。

振り返ると、確かにあのとき、一言でも、「えらいすんませんな~。これからは子供に言って聞かせますんで・・・。」的なことを言っていればよかったなと反省しています。

賃貸経営では、本当にさまざまなトラブルが発生します。入居者との関係だけでなく、協力業者さんとの間でもトラブルになる場合がありますよね。

そんなとき、一呼吸おいて、「えらいほんまスンマセンなぁ~」と言えるかどうか。その積み重ねで、アパート経営に大きな違いがでてくるように思いました。(^^

まとめ:
クレーム・トラブル対応。気持ちに余裕を持とう!

今回はクレーム発生時に間違った対応をしてしまった
失敗談をお話ししました。

何かの参考にしていただけましたら幸いです。