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「かなり好調ですね。」銀行担当者の電卓から見えてくること

2026.10.08

先日、新しく担当になった地方銀行の営業マンが来られました。

最近の状況について聞かれたので、近況をお話ししながら、準備しておいた直近の試算表をお渡ししました。

すると担当者はその場で電卓を取り出し、計算を始めたのです。

「お、この方はできる営業マンかもしれない。」

そんなふうに感じました。

これまでいろいろな銀行の担当者とお付き合いしてきましたが、頼りになると感じる方には共通するところがあります。

決算書や試算表を渡すと、その場で数字に目を通し、電卓で計算したり、内容について質問したりしてくれるのです。

一方で、資料をあまり見ずに「持ち帰って後ほど確認します」という話だけで終わる方もいます。

もちろん、持ち帰ってじっくり確認することも必要でしょう。

その場で電卓を使うかどうかだけで、すべてが分かるわけではありません。

ただ、こちらの数字に関心を持ち、その場で事業の状況を理解しようとしてくれると話がしやすいのです。

私にとっては、担当者を見極める一つの材料になっています。

今回も、何を計算しているのか、どんな数字を見ているのか、こちらから聞いてみました。

おそらく、「売上に対してどのくらい営業利益が出ているか」「自己資本がどの程度あるか」「利益がどれだけ伸びているか」といったところを見ていたのだと思います。

試算表を見ながら、担当者がこう言ってくれました。

「かなり好調ですね。」

やはり、数字を見た上でそう言ってもらえると嬉しいものです。

実は私も、事前に自分の数字を計算していました。

・利益と支払利息のバランス
・返済に回せるお金と返済額の関係
・借入を返し終えるまでにかかる年数

難しい指標の名前を覚えることより、「自分の経営が以前と比べてどうなっているか」を説明できるようにしておきたいのです。

その数字も踏まえて、財務体質が良くなってきていることをお伝えしました。

今回は新規融資についても具体的に相談したのですが、改めて感じたことがあります。

それは、銀行の担当者と私が同じ目線で数字を見ている方が話を進めやすいということです。

こちらが「なんとなく調子がいい」と思っているだけでは、その「調子がいい」がどの程度なのかは伝わりません。

家賃が入っている。手元にもお金がある。

それはありがたいことですが、利益はどうか、借入や返済とのバランスはどうか。

そこまで自分で把握しておくと、説明の仕方も変わってきます。

銀行が気にする数字を、こちらも確認しておく。

その上で、以前より良くなったところを伝える。

金利の見直しを相談する時も、新たな融資をお願いする時も、こうした準備がある方が商談はスムーズに進むと思います。

もちろん、数字を準備したからといって希望する条件がすべて通るわけではありません。

それでも、自分の経営について自分の言葉で説明できる状態にはしておきたいものです。

私は最近、月次で数字を確認し、更新されたローン明細が届いた時にも目を通すようにしています。

銀行と会うことになってから慌てて資料を探すより、日頃から見ておく方が自分でも変化に気づきやすいものです。

また、準備した資料はこちらが説明するためだけのものではありません。

・相手がどんな数字を見るのか
・どんな質問をしてくれるのか
・こちらの説明をどう受け止めてくれるのか

こうした反応を見ることで、担当者がどのくらい自分の事業に向き合ってくれるかも分かってくるのではないでしょうか。

銀行にこちらを見てもらうと同時に、こちらも担当者を見る。

融資をお願いする立場だと、どうしても「銀行にどう評価されるか」ばかりが気になってしまいます。

しかし、相談を進める相手として頼りになるかどうかは、私たちにとっても大切なことです。

もし、数字を説明しても話がかみ合わない、相談がなかなか進まないと感じるなら、上席や支店長にもお会いできないかお願いしてみるのも一つの手だと思います。

担当者とのやり取りだけで諦めてしまう必要はないでしょう。

まずは、自分の数字を定期的に確認する。

銀行へ行く時も来てもらう時も、直近の資料をすぐに出せるようにしておく。

そして、資料を渡して終わりにせず、どんなところを見ているのかこちらから聞いてみる。

そこから、銀行との話が少し変わるかもしれません。

まとめ:
自分の数字を把握し、銀行と同じ目線で話せる準備をしておく。
資料を渡した時の反応は、相談相手を見極める材料にもなります。

今回は、銀行担当者との面談で感じた、数字を準備することと相談相手を見極めることについてお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。