PAGE TOP

入居者さんとのコミュニケーションが雨漏りを未然に防ぐ!?

2024.04.11

「谷本さん、雨漏りです。どうしたらいいですか?」

不動産投資・賃貸経営を約20年続けてきましたが、その中で一番嫌なのがこの「雨漏りの連絡」です。

先日、春の嵐かというぐらい、横殴りの雨風が吹き荒れました。

「こういうとき、雨漏りとかの連絡が入ったら嫌だな・・・。」と朝から感じてはいたのですが、それでもまさかそれが現実になるとは思わず、その精神的ダメージはかなりのものでした。

連絡は古い戸建に入居して6年目の入居者さんからでしたが、今回が初めての雨漏りだとのこと。

「雨漏りなんて初めてに決まってるじゃないか!」と思われるかもしれませんが、一概にそうとは言えません。

少しぐらいのトラブルや不具合なら、面倒臭いので、大家さんや管理会社に何も言ってこない入居者さんは一定数いらっしゃいます。

詳しく話を聞いてみると、いきなり和室の壁の上部から壁が染みるように濡れてきた、とのこと。

とりあえず、今の暴風雨の中では何もできることがないので、いったん業者さんの手配を待っていただくことになりました。

幸いなことに、この戸建は昨年、塗装をしてもらったばかりだったので、その業者さんに連絡をすると、天気が回復する予定の翌日にすぐに現地を確認してくれる、とのことでした。

入居者さんとも調整して、翌日に現地を確認してもらうことができました。

横殴りの暴風雨だったので、原因は窓回りのコーキング関係や吸気口・エアコンダクト周りだろうと思っていたのですが、結果は、ベランダの排水溝のオーバーフローでした。

落ち葉やゴミなどが排水溝にたまって雨水がうまく排水されなくなり、結果、大雨でベランダがプール状態になって建物内に侵入してきていた、というもの。

実は昨年も、別の戸建でまったく同じ原因で雨漏りが発生してしまい、かなり大きな修繕費がかかったばかりでした。

私の経験で言えば、古い戸建は結構な割合で、ベランダの排水溝の詰まりが原因でオーバーフローし、建物が雨漏りしてしまうように思います。

窓の立ち上がりが低い位置にあることも多く、ベランダがプール状態になってしまうと、あっさり雨漏りしてしまうことも珍しくありません。

専有部分なので、もちろん、入居者さんが善管注意義務(一般的に要求される注意を払う義務)として、日頃から掃除をしないといけない部分であることは確かです。

ただ、常日頃から排水溝が詰まる可能性と掃除の仕方などをお知らせできていたかというと、正直そうではありません。

昨年、別の戸建で雨漏りがあってから、確かに排水溝などの日常的な清掃をしてほしい、というようなアナウンスはしていました。

しかし、大雨が予想される前日などには、再度、念のための案内を出すなどの工夫が必要だったと反省しています。

また、年末年始の大掃除の時期には、ベランダの排水溝も掃除しておいた方が、大雨の際に不安がなくなるといった案内もできたように思います。

もし古い戸建をお持ちであれば、私と同じような失敗をしないように、ぜひ入居者さんに連絡をとって、うまく案内をしてくださいね。

そうするだけで、雨漏りの被害や余計なリフォームコストの発生をかなり減らすことができると思います。

幸いなことに、今回の雨漏りの被害は、それほど大きくはありませんでした。

それでも少なからずリフォームは必要ですので、トホホという感じです。

でも、このような失敗を糧にして、また頑張りたいと思います!

まとめ:
日常的に気を付けておくべきポイントを定期的に入居者に伝えてあげること。
そうするだけで、余計な被害やリフォームコストを削減できる可能性が高まります!

今回は、常日頃からの入居者さんとのコミュニケーションの必要性についてお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。