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入居審査で直に入居希望者と接する大切さ

2022.10.20

先日、所有する物件で退去があったのですが、退去翌日に次の入居申込が入りました。

所有物件の中では物件力のあるお部屋だったので、そこまで苦労せずに入居が決まるだろうとは思っていましたが、さすがに出来すぎに感じました。

なので、申込が入ってから、間髪入れずに保証会社の審査を行い、審査承認をとりつけました。

でも、入居審査はこれで終わりではありません。

よく、「保証会社の審査が通ったら、それで入居審査完了。」みたいな話を聞きますが、私はそれでこれまで何回も泣きをみています。

というのも、保証会社の審査だけで入居審査を終わらせてしまうと、仲介会社からのキープ申込に対応できないのです。

念のため、キープ申込について説明すると、「入居するかどうかまだ確定していないのに、他の不動産会社にとられないようツバをつけておくために、とりあえず申込をいれる。その間に他の物件も案内しながら、本当に契約するかどうかを決めさせていく。」という時間稼ぎのためのものです。

貸主としては、このキープ申込ほど腹立たしいことはありません。

現在の不動産取引では、申込が入っているかどうかを表示しなければいけません。

しかし、「申込アリ」の表示がされてしまうと、仲介営業マンは、とたんにその物件を紹介してくれなくなります。

物件に案内しても、すでに入っている申込が成約してしまえば、手数料が一円も稼げないので、時間のムダになるからです。

そのため、「申込アリ」の表示をすることは、他からの見込み客をすべて断っていることになってしまいます。

にもかかわらず、「お客さんの都合でキャンセルになりました、ごめんなさい。」なんて、その申込を入れてきた営業マンに言われた日には、腸が煮えくりかえるというものです。

「今どき、そんな古典的な申込なんてあるの?」と言われるかもしれませんが、あります。

少なくとも、私は何度も何度も経験しているので、できるだけこのキープ申込だけは阻止したいと思っています。

なので、保証会社の審査の次は、直接、本人へ入居の意思確認を行います。

  • そもそもの入居の意思は固いのか?
  • いつから入居予定か?
  • 1週間以内に賃貸借契約の締結はできるか?
  • 入居時に必要な契約金は用意しているか?

といったことをヒアリングしていき、見込み度合いを確認します。

ここで、

  • まだ本確定したわけではない。
  • 他の物件と迷っている。
  • 入居したいが、すぐには契約できない。

といった文言がでてきたら要注意。

単なるキープ申込であることがほぼ確定です。

今回怪しいなと思ったのは、保証会社の審査の後、仲介営業マンと連絡がスムーズにとれなかったことです。

何度も電話やメールをしても、不在とか公休と言われてつながらなかったのですね。

幸いなことに、申込者と直接やり取りをすると、入居の意思も固く、すぐに契約もできるとのことで、キャンセルにはならないことが分かりました。

結果的には、無事に賃貸借契約が締結し、あとは入金を待つばかりとなりました。

でも、入金があるまではまだ確定ではありません。

あろうことか、契約を締結したとしても、やっぱりやめた連絡がくることもあります。

こんなとき、泣きをみるしかないのも不動産投資の悲しいところです。

ですので、実際は契約金の入金があるまでは、入居募集で気を抜くことはできません。

後日談ですが、今回の仲介営業マンになぜ連絡がとれなかったかを聞いてみると、「最近、全然休みがなかったので、連休をもらって旅行に行ってました!」とのこと。

「せめて他のスタッフに引き継いでから休みに入ってよー。」と思ってしまったのは言うまでもありません。

入居申込は嬉しいものですが、それだけに惑わされず、淡々とやるべきことは着実にこれからも行っていきたいですね。

まとめ:
入居募集は申込が入って終わり、ではない。
契約締結・入金まで気を抜くべからず。

今回は、入居申込と入居審査についてお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。