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「市場から相手にされない物件」に買付け!

2021.05.20

昔からそうですが、最近特に、「賃貸でも、売買でも、不動産ではできるだけ競争したくない・・・。」という思いが強くなってきました。

所有・管理している物件が、ライバル物件との競争に巻き込まれてしまうと、

家賃が下がっていく・・・

空室期間が長くなっていく・・・


ことは避けられません。

また、不動産の購入では、他の投資家が欲しいと思う物件はうまくやらないと安く買えないですし、融資付けや自己資金の準備に相当のスピードが求められます。

まあ、だからこそ、その競争に勝てる投資家がいい物件をモノにできるということなのでしょうが、これで連敗が続いたりすると、正直、疲弊します。

こういったことで、不動産投資へのモチベーションがなくなってしまい、あきらめてしまう方も少なくないのでは ないでしょうか。

個人的に不動産投資は、「いかに市場で長く生き残っていられるか?」で成功か失敗かが決まると思っているので、「どうやったら、なるべく競争しないで戦えるか?」を考えています。

賃貸に出すときは、

  • できるだけ印象に残る間取り作りやリフォーム

  • 部屋の出来に対して、お得感をもってもらえるような家賃設定

  • 仲介営業マンに対する即レス

などを心がけています。

物件を購入するときは、

  • 売れ残っていて、市場で忘れ去られているような物件

  • 建て替えで、まったく別の企画に変えてしまえるような物件

  • 貸し方を変えることで、市場を変えることができるような物件

などを探すようにしています。

とはいえ、こんなことがいつもいつもうまくいくことはないのですが、それでもできるだけ競争しないで戦って、生き残ることを一番にしてきました。

先日は、前回のコラムでご紹介した物件とは別の物件に買い付けをいれ、今月末に売買契約を締結することになりました。

前回のコラムはこちら⇒ https://www.superfp.com/blog/?p=8092

今回買い付けをいれたのは、1年ぐらい前から売れ残っているのを知っていて、目をつけていた市場から忘れ去られている物件です。

担当者に聞いてみると、売れ残っていた期間は1年や2年というスパンではなく、もうずっとだということでした。

その担当者はこの物件の3番目の担当者で、あまりに売れないため、売れる前に担当者が退職してしまうとのこと。

売れない理由を聞いてみると、

  • 売主がとにかく、価格交渉に応じない。

  • 土地は広いが擁壁が絡むので、建て替えると高額な建築費になってしまう。

  • 既存建物を再利用するにも建物が大きすぎて、さらに残置物が満載のため、購入希望者がリノベーション後の姿を全く想像できない。

ということでした。

しかし、こういう物件でもやはりタイミングというのはあるものです。

たまたま売主様が高齢のため、施設に入ってしまい、その親族が、売主様の意思決定能力があるうちに手放してしまいたい、と思っている状況だったようなのでした。

そんなときに私が内見を申し出たので、話がトントン拍子に進んだ、というわけです。

「絶対に値下げには応じてくれない売主さんですので、それはご承知おきください。」と言われて臨んだ、売主さん同席での内見だったのですが、うまく話が進み、その翌日には若干の価格交渉も受け入れてくれたのでした。

不動産はよく「縁もの」と言われますが、今回も、本当にご縁だな、と思いました。

売買契約の予定日までは確定させたので、あとは、どのように資金を準備するかですが、今回はメインバンクの地銀さんにアタックです。

すると担当者は、「物件が相当古いので、このまま普通のルートにあげると本部に通さなければなりません。この金額なら、やり方によっては支店決済で済ますことができます。また、本部にいってしまうと1ヶ月以上はかかりますので、支店決済のルートでいかがでしょうか。もしくは、保証料はかかりますが、保証協会の保証をつけるやり方にするのも、本部にあげずに済みます。」と提案してきました。

今回はスピード重視で、この地銀営業マンの提案に乗ってみようと思っています。

最近、門戸が閉まっていたが、融資攻勢に転じたか?と噂された地銀でしたが、少なくとも老朽化物件に対しては、以前と融資姿勢は変わっていない模様です。

また進展がありましたら、本コラムでも共有したいと思います~。

まとめ:
競合せずに戦えないか考えてみよう。
思わぬご縁が舞い込むこともある。

今回は、賃貸経営や物件探しのスタンスの一例についてお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。