不動産調査を甘くみて、どんでん返しに遭う・・・
2021.04.08
「先に言ってよ~。」思わずそう漏らしてしまいました。
以前このコラムでお伝えした野立て太陽光発電の2件目の案件ですが、没になってしまいました。
以前のコラムはこちら⇒ https://www.superfp.com/blog/?p=7940
いつもの地銀さんに融資打診していたところ、「担保評価など材料が出揃ったのですが、本件、融資できません。この土地ですが、基準法上の道路に面していなくて、この道路に見えるのは『赤道』ですね。」とのことでした。
つまり太陽光発電の会社から提案されていた土地は、建築基準法の接道義務を満たさないので、銀行は融資できないというワケです。
「太陽光発電の設備は、建物じゃないから接道なんて別にいいんじゃないの?」とも思いましたが、よくよく考えてみると、たしかに不動産の価値としては、基準法上の道路に接しているかどうかで大きく違うので、これは所有しなくて良かったのかもと感じました。
すると地銀の営業マンは、「ただやり方があって、関連会社にリース会社があるのですが、今回リースを使えば話を進められます。」という提案をしてくれました。
今回のリースでは、
- 所有権はリース会社が持ち、こちらはリース料を払っていくタイプ
- 所有権はこちらが持ち、割賦販売ということで手数料を毎月支払っていくタイプ
の2通りが選べるということで、その話を詰めることになりました。
しかーし、その直後に太陽光発電の会社さんより電話があり、
「谷本さん、ごめんなさい、時間切れです・・・。接道の件、本当にごめんなさい。先ほど打診されていた銀行の担当者さんにも言われたのですが、先にお伝えしておくべきでした。本件は着工まで時間がなく、次の方に話を持ち込むことに、社内会議で決定してしまいました。」とのことでした。
リースでこれから進めていこうという矢先のことで、「赤道のことがわかっていたら始めからリースが選べたのにな・・・そんなの先に言ってよ~」とつい漏らしてしまいました。
普段、収益物件などを購入する際は、公図や測量図、また前面道路などは徹底的に調べます。
しかし今回、太陽光発電の会社さんが揃えてくれていた資料一式のみをそのまま横流しに銀行に提出していただけでした。
土地自体は山林のようなところだし、調べても仕方ないなと端から何も調べていませんでした。
それが2週間程度も時間をロスしてしまった敗因の一つです。
何でも基本を忘れたらダメですね。
太陽光発電の会社さんからは、「実は別の案件がまだあるので、近いうちにもう一件ご紹介しますね。」とリップサービスかもしれませんが言ってくれていますので、次回、案件がきたら今回の教訓を活かして融資打診してみたいと思います~。
まとめ:
不動産を購入する前の事前調査、甘くみるとどんでん返しになる可能性あり!
今回は、不動産調査を甘くみたことによる失敗談をお伝えしました。
何かの参考にしていただければ幸いです。
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