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長期安定経営のために、短期損失は覚悟する!

2020.03.19

賃貸管理スタッフがクレームの電話を受けていました。

話を聞いていると、よくある上下階の騒音トラブルのようでした。

下の階からの連絡で、上の住民の生活音がうるさいので、管理会社から何か注意してくれ、という電話ですね。

この音の問題、賃貸住宅ではつきもので、

  • そもそも音の感じ方には個人差がある。

  • ライフスタイルがそれぞれ違う。

  • 構造的にどれだけ頑強な建物でも、完全防音マンションでもない限り、音は響く。

というのが難しい問題です。

そのため、音に関するトラブル防止策として、「生活音問題が発生する可能性があるのであれば、上下階など、できるだけ事前に挨拶しておくこと」を居住者におすすめしています。

「子供がいて、はしゃぎ回って音が出るかもしれませんので、その際は声をかけてください」

「ペットがいるので、鳴き声が出るかもしれません。でも、しつけを頑張りますので、少し様子をみてください」

「夜遅く帰宅する仕事に変わったので、階段の音など、気になるようでしたら言ってください」

といったことを、引っ越しや転職、ペットを飼いはじめたときなどに、影響を与えそうなところ、下の階やお隣などに一言挨拶をするだけで、人の感情、音に対するイライラ感はだいぶ発生が抑えられるものです。

もちろん、本質的な解決策ではありませんが、大家・管理会社としては、そのようなことを前もってアドバイスしておくのが大切です。

  • 建物の構造が悪い⇒この物件はダメだ、引っ越そう・・・

  • 大家、管理会社は何も対応してくれない⇒引っ越そう・・・

というふうに、矛先がこちら側に向かってこないようにしておくべきだと思います。

それで空室になってしまったら、ほんとに災難ですものね。

でも今回のケース、さらに聞いてみると、下の階の住人さんは、上から超強烈な音が響いてくると言っているようです。

  • 毎日チェーンソーを使っているような機械音。

  • 何かものを破壊しているような爆音。

などなど。

あと、かなり被害妄想とか、幻聴?と思われるようなことを言っておられます。

一方、上の方の話では、そんな音は一切だしておらず、何のことかわからない模様。

これ、精神障害の一つだと感じました。

障害者向けグループホームを運営していると、幻聴や幻覚を日常的に経験している入居者さんもいるのですが、そんな話にピタリと一致します。

自分だけに聞こえる音なんてあるのか、と私たちは思ってしまいますが、今なら分かります。

彼らには、聞こえているし、見えているのですね。

私たちの聞こえないもの、見えないものが。

今回の下の階の居住者さんが言っていることも事実なら、上の階の居住者さんが言っていることも事実だと思われます。

それだけに質が悪い問題ですよね。

でも、恐らくですが、これはなかなか難しいのですが、下の居住者さんには、アパートではなく戸建など、できるだけ近隣関係で音の生じにくい環境に転居いただくようにした方が、お互いにとっていいかと思いました。

そうしないと、この問題は何度も繰り返します。

私も含めて、大家さん・不動産投資家は、「せっかく入居してもらって、家賃支払いに問題がないのに、退去されてしまうとまた空室が増えてしまう・・・。」と考えてしまいますが、でも、原因の大元を解決させないと、より優良な居住者の退去を促してしまうかもしれません。

さらにそれが広がると、ゴーストアパートが生まれてしまう可能性もあります。

今回のケースに限らず、ゴミ捨てマナーや生活ルールなど、あまりにも他の居室に悪影響を与える居住者には、毅然とした態度を示すことが重要です。

自ら空室を作ることにもつながってしまいますが、不動産経営では、時には歯を食いしばって短期的な損失を覚悟しなければならない局面も多々あります。

長期目線で不動産投資に取り組んでいきましょう!

まとめ:
短期的な損失をとり、長期的な安定経営と利益を目指そう!

今回は、長期安定的経営を目指すために、短期的な損失を覚悟することについてお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。