羨ましくなる超長期ローン。でもデメリットも大きい!?

住宅ローンで、「フラット50」という超長期ローンがあることを最近知りました。
だいぶ前からあったようですが、50年ローンというのはあまりに凄いです。
不動産投資のローンでは、物件の耐用年数の関係で、特に築古物件では、なかなか長期ローンが組めないので羨ましいですよね。
区分マンションを販売する不動産会社の提携ローンで、比較的長期のローンを組める場合もありますが、これは本当に危険だと思います。
販売側は利回りの低い物件を、自己資金のあまりない投資家に販売するためには、できるだけ長期のローンを組ませるしかありません。
一方、投資家側は自己資金がほとんどいらず、フルローンが獲得できるのでそんな状態でも物件を買ってしまいます。
しかし、購入してから手元に残るのは雀の涙ほどのキャッシュフローで、年間の手取りが数万円、というケースも珍しくありません。
もちろん、ひとたび空室が出れば、一瞬でマイナスのキャッシュフローに転落します。
これに気づいて売却しようとしても、長期ローンのため、残債がほぼ減っておらず、売却価格を高く設定するしかなくなります。
しかし、そんな高い価格では、よほどのラッキーが重ならない限り売れないので、結局は持ち続けるしかない、そんな投資家さんが本当に多いです。
売却するためには、売れる価格ぐらいまで残債を減らす必要があるので、結局そのまま出来るだけ頑張って満室運営を続ける、この一択になります。
私も、売却のご相談をいただく度に「歯を食いしばって満室稼働させて残債を減らしていくしかないです・・・。」と言わざるを得ず、お伝えしながら悲しくなってしまいます。
こんな悲惨な事例ですが、それでも学べることもあります。
それは、売却をすることになりそうな物件であれば、
・借入期間を多少短くする
・元利均等返済ではなく、元金均等返済を選択する
などが考えられることです。
これはどちらも残債を早く減らすことになるので、毎月の返済額は大きくなりますが、売却時にはかなりのメリットになります。
まあ、運用期間中に儲けるか、売却時に儲けるかの違いなだけかもしれませんが、ある程度キャッシュフローに余裕がでてきたらシミュレーションしておくべきテーマかなと思います。
しかし、それにしても恐るべし50年ローン。
利用者は残債の減り方がどうなるのか、そもそも、持ち家を買うより賃貸の方が総支出は少ないのではないのか、などしっかりと比較して検討すべきだと思いました。
まとめ:
長期のローンが組めるというだけで物件取得すると、痛い目にあう可能性大!
今回は、ローンの組み方、超長期ローンを組むデメリットについて考えてみました。
何かの参考にしていただければ幸いです。
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