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小さなバランスより大きなバランス

2021.11.25

先日、ある不動産投資家さんよりご相談を受けました。

メイントピックは、空室対策や入居募集についてでしたが、そこから派生してリフォームや目標についての話になり、考えさせられることが多かったのでシェアいたします。

この投資家Aさんは、まだまだ駆け出しのサラリーマン大家さんで、現在リフォームを行なっているのが2棟目の戸建とのこと。

ただ、自己資金を節約するために、1棟まるまる「セルフリノベーション」しているとのことでした。

なんと、その期間ちょうど1年。

サラリーマンなので土日にしか作業ができず、仕事が休みの日にちょこちょこ進めている模様。

しかし、その物件の写真を見せてもらって、思わず言葉を失ってしまいました。

というのも、工事内容がDIYのレベルを超えていて、プロレベルのものだったからです。

ざっと挙げると、

  • 新規キッチンの交換、設置
  • 新規ユニットバスの交換、設置
  • 新規トイレの交換、設置
  • 間取り変更(壁の撤去や新設)
  • 壁の漆喰塗り仕上げ
  • 電気配線工事
  • 新規建具の設置

など、リフォーム会社に依頼しないとまあ無理でしょ、というような内容を1人でやっているというのですから驚異的です。

住宅設備なども自分で格安の商品を仕入れてきて、組み立てています。

もちろん、電気配線工事など部分的に資格者でないとできないところは、友人の電気業者さんにお願いしているということでした。

また、引退した大工さんを見つけてきて、その方に指導を受けながらここまでやってきたというのですから、そのバイタリティーには脱帽です。

おそらく、今回の工事をリフォーム会社に依頼すると、格安の戸建てが1つ買えてしまうような金額に相当します。

そう考えると、このDIYは凄まじい投資効果を生んでいることになります。

そこから、家族との時間や将来の目標の話になりました。

そう、コストを大幅に削減できるのはいいことなのですが、休日が完全につぶれてしまうため、家族が不満に思っているということでした。

そりゃそうなりますよね。

いくら家族のためと思っての不動産投資でも、気がついたら家族との時間がなくなっていて、家族がバラバラに・・・となってしまうと、何のための不動産投資か分からなくなります。

仕事と家族とのバランス・・・

言葉にすると簡単なフレーズですが、これを実現するのは本当に難しい、というか、永遠の課題とも言えます。

激しく共感して、むしろ、こちらのトピックの方で話し込んでしまいました。

あくまで私個人の考え方なのでオススメもできないのですが、

  • 一定の期間は家族との時間がなくなっても、仕事・不動産投資に全力で集中した方がいい。
  • その期間、バランスが崩れるのは当たり前。
  • でも、一定の対価・収入を得たなら、バランスを取り戻すべく、時間や労力を家族に重点的に配分する。

といったことをお伝えしました。

ワークライフバランス、という言葉を聞くことも珍しくなくなりましたが、これはとらえ方を間違えると、経済的にもプライベートにも死を招く考え方ではないかと思っています。

私が考えるワークライフバランスとは、

  • 中途半端に、常にバランスさせることは考えない。
  • ⇒すぐに壊れやすい小さなバランスになる可能性が高いため、かえって危険。

  • 一定期間、ワークもしくはライフの方に大きく重点をおき、成果を体感したら、反対に舵を取る。
  • ⇒大きなバランスがとれたり、バランスの総量・限界値が大きくなる。

というものです。

その観点でいくと、Aさんは、

  • リフォームの完了予定を配偶者に明言できていない。
  • いつまでその時間がない状態が続くのか分からず、家族は不安、不満を抱えてしまう。

の状態のように思えました。

なので、

  • ワークに偏っている期間が有限であることを家族に示すことで、家族の理解が得られるのでは?
  • また、その対価として、少しでも経済的に豊かになったことを目に見える形で家族に還元してあげてみては?
  • 経済的に我慢するしかなかったものを、何か1つでも、我慢しなくていいというような態度を示してあげてみては?

ということをお伝えしました。

不動産投資は、特にサラリーマン大家であればなおさら、家族の理解・協力なしに投資を続けることはできません。

年末年始、いつもより家族と時間がとれる期間にもなりますので、家族の価値観や目標などを共有してみるといいですね。

私もせっかくの機会ですので、じっくり家族と向き合ってみたいと思います!

まとめ:
不動産投資を行なう場合は、家族を巻き込んで、強力なサポーターにしてしまおう!

今回は、不動産投資と家族とのバランスについてお伝えしました。

何かの参考にしていただければ幸いです。